※当サイトは広告を含みます
毛ガニの本名って?おいしい食べ方・さばき方や旬の時期とは?
毛ガニと言えば北海道を代表する人気の海産物のひとつ。
タラバガニ、ズワイガニと共に3大人気カニのひとつであり、今やお土産としても定番ですよね。
毛ガニの醍醐味と言えば何と言っても「カニみそ」ですが、実はカニ脚の方も身が非常に柔らかく、甘く美味しいのが特徴です。
私個人的にもズワイガニに次いで2番目に大好きなカニで、小さいながらも食べごたえ十分。
毛ガニの特徴は名前の由来でもあるカニ全体を覆うようにして生えている毛なのですが、写真で見るとフサフサと柔らかい感じにも見える毛。
毛と言うよりは細いトゲと言った感じ。
うっかりしていると毛のひらに刺さるくらいに鋭いので、特に小さな子どもさんがいるご家庭ではむやみに毛ガニに触らないように気を付けてあげてくださいね。
毛ガニの特徴
全身を細かな毛で覆われた毛ガニの体型は脚の長さに比べて甲羅が大きく、どちらかと言うとずんぐりした形。
毛ガニの場合、最大でも甲羅の長さが15センチ程度までしか大きくならないので、ズワイガニのようには大きくなりませんが、他のカニに比べてカニみその量が多く身の甘みもすばらしいことから地元北海道ではズワイガニよりも毛ガニの人気が圧倒的に高く、一番人気となっているようです。
毛ガニの場合もオスとメスの個体差はあるもののそれほど大きな差ではありませんが、雄ガニが最大で甲長15センチ程あるのに対して、雌ガニの場合は最大でも12センチ程度までしか大きくなりません。
この個体差はもちろん雌ガニが抱卵、産卵を行うためで、雌の場合は産卵後しか脱皮できないため成長が遅れてしまうのです。
ちなみに毛ガニは他のカニに比べると卵の成熟期間が非常に長く、受精から産卵までに1年間かかると言う具合に繁殖能力も低いので、年々資源の減少、サイズの小型化が問題視されています。また乱獲を防ぐためにも北海道では漁獲できるものは「甲長が8センチを超えるオスのみ」と定められていて雌の毛ガニは全面禁漁とされています。
そのため北海道産を含め国内では一般的に毛ガニはすべてオスのみとなり、雌の毛ガニを頂くことは出来ません。
ただ極々まれに市場などに行くと毛ガニのメスを見かけることがあるらしいのですが、それは漁師さんが選別を間違ったものであるらしいので、そう言った毛ガニを見かけることがあれば、最高のラッキーだと思い、有難く頂いてみてくださいね(笑)
毛ガニの近種と本名
毛ガニは別名を
とも言いますが、これは毛ガニの近種である「クリガニ」と「トゲクリガニ」とを区別するために使われたと言われています。
クリガニもトゲクリガニも生物学的には毛ガニと同じ「クリガニ科」に属しているのですがどちらも毛ガニに比べると身入りが悪く、食味も若干劣ってしまうのですね。
ただクリガニに関しては青森県では『桜ガニ』との呼び名で人気が高く、花見には欠かせないカニとして高い人気を誇っているようです。
クリガニもトゲクリガニも毛ガニに比べると商品価値としては低いものの代用品としては人気で、居酒屋メニューなどで安い毛ガニ料理を見かけた場合はほとんどがクリガニやトゲクリガニが使われていると言っても過言ではないでしょう。
毛ガニの旬はいつ?おいしい食べ方やさばき方って?
毛ガニの旬と漁期について
毛ガニの漁は流氷が溶けだし、去ってゆく3月ごろに始まり、その後は北海道全土において漁獲場所は変わるものの、時期を変えながらほぼ通年において水揚げされています。
例えば春はオホーツク海、夏には噴火湾、秋には根室沿岸、冬には十勝沿岸・・と言ったように北海道ではほぼ1年間を通じてどこかしらの港で毛ガニ量が行われているのです。
ちなみに毛ガニは北海道だけでなく、岩手など日本海沿岸においても水揚げされるのですが、その場合漁期は12月~3月。
逆に北海道では地域によって漁期が違ってくるので、地域によって夏場が旬の毛ガニと冬場が旬の毛ガニとにわかれ、水揚げされた時がその毛ガニの旬になります。
毛ガニの美味しい食べ方
毛ガニは他のカニのように生で食べると言うことが殆どありません。
もちろん刺身として食べることも出来ますが、あの毛ガニ独特の身の甘さはボイルしてこそのモノなのでぜひとも火を通した状態で味わってもらいたいですね。
毛ガニはズワイガニと比べるとカニ脚部分が小さく、また身の量も少ないため、食べるのがちまちまと面倒くさいと感じられる方も多いと思いますが、毛ガニの身は小さくとも味は絶品!!
またカニ脚の部分も、見た目以上に身の詰りが良くズワイガニに負けない旨みがあるので是非一度は味わってもらいたい。
特に毛ガニの醍醐味と言えばカニみそですが、あの濃厚さは他のカニとは一線を画しているので一度味わえば間違いなく病み付きになります!!
毛ガニは身の味が濃厚で、繊維質もホロホロと柔らかく他の素材との相性も良いため、どんなお料理にでも合うと言われていますが、何と言っても一番は二杯酢や3杯酢につけ、そのまま味わうというもの!!これに勝る「美味しい食べ方」は見つからないですね。
また甲羅の中に詰まっているカニみそを味わいながらカニ身を食べる瞬間はこれ以上ないと言う贅沢さ!
最後までカニみそを味わうためにも甲羅に残ったカニみそに日本酒を少しだけ注ぎ、甲羅のまま火にかけた「甲羅酒」はぜひとも味わってもらいたい逸品ですね。
毛ガニの調理の仕方・捌き方
必ず軍手などをしてから取り掛かってください。
まずキッチンばさみを用意し、机の上一杯に新聞紙を広げます。
まな板でも良いですが飛び散ったり汚れたりしやすいので出来れば新聞など後で丸めて捨てられるものの方が良いでしょう。
新聞紙の上に毛ガニを用意し、まずはすべての脚をキッチンばさみで切り離していきます。
胴体だけの状態になったカニを裏返しにし、次に「ふんどし」と呼ばれる三角形の部分を手でめくるようにして取り外してください。
ふんどしを外すと底の部分に穴が開いているのでその穴にキッチンばさみを差し込み胴体部分を半分にし、底になっている甲羅の部分に味噌を落とすようにして取り外します。
胴体部分には想像以上にプリプリとした身がびっしり詰まっているので、まずは2つに割った胴体部分を包丁などで縦に割るとキレイに身を取り出すことが出来ます。
同様に最初に切り取った脚の部分にもハサミで縦に切り目を入れ、殻を外せば完成です。
毛ガニの値段高い?美味しい食べ方と見分け方
毛ガニの値段
毛ガニの値段はサイズによって大きく変わってきます。
例えば300g前後の小さめのカニだと1杯2000円ほどでしょうか。
しかし1杯が500gを超えるような大物になると一気に値段は2倍以上に跳ね上がり4000円~5000円を超えることも珍しくありません。
大きな毛ガニはやはり身入りも良く、カニみその味も濃厚なのでお高いだけの価値は十分にあると言えるでしょう。
毛ガニの美味しさ
毛ガニのミソの美味しさは若干当たりハズレがありますが濃厚なものに当たった場合は間違いなくズワイガニ以上の美味しさがあります!
カニみその量もズワイガニに比べても圧倒的に多いし、味もとにかく美味しい!毛ガニと言えばどうしてもカニみそに興味が行きがちですがカニ脚にもかなりびっしり身が詰まっていて見た目以上に食べごたえがあります。
カニ身やカニみそをそのまま味わうには最高の毛ガニですが、残念ながら鍋などには向きません。
カニ身を料理として利用するのはピッタリなので色々アレンジしてみるのもオススメ。
茶わん蒸しといった上品な料理はもちろん、かに玉やカニクリームコロッケなどしっかりした味の料理にもピッタリですね。
堅ガニ・若ガニ(水ガニ)とは?
毛ガニで最も美味しいとされているのが「堅ガニ」。これは脱皮してからかなり年数がたったカニで甲羅が固く、身入りはもちろんカニみその詰りも味も最高ランク。
逆に「若ガニ」(別名水ガニ)と呼ばれるカニは脱皮してからの日がまだ浅く、甲羅はまだ柔らかく、身も水っぽくカニみその入りも十分ではありません。
選ぶときには最高に美味しい状態の堅ガニを選ぶようにすると間違いないですよ。